第6回 「磯野家の医療費控除」
1.対象者
磯野家の場合、3世代が同居しているため、波平・フネ・サザエ・マスオ・タラ・カツオ・ワカメ全員の医療費を控除することができます。
ペットのタマは人間でないため、いくら治療をしても控除対象とはなりません。
また、マスオさんのお母さんが別居して大阪にいますが、マスオさんが仕送りなどを行っていれば控除の対象となる可能性があります。
2.対象となる医療費
医療費控除の対象となるのは、治療に直接必要な費用のみです。
例えば波平さんの育毛剤は控除の対象とはなりません。
病院までの交通費は控除の対象となります。バスや電車は領収書が出ませんので、メモで結構です。タクシーの場合はきちんと領収書をもらいましょう。自家用車での通院は控除の対象となりません。(家族に運転してもらって駐車場代がかかった、というケースでもダメです。)
逆に、高額療養費や保険会社からの保険金・見舞金などは医療費と相殺になります。
あくまで控除できるのは「手出し分」ということです。
3.誰で控除するのか
同居の親族であれば、誰で控除してもOKです。通常は所得が一番高い人で控除するのが有利です。
おそらく波平で控除することになるでしょう。マスオも候補として考えられますが、二人とも同じ会社に勤めていますし、年功序列方式であれば波平の方が所得が高いはずです。
4.余談ですが・・・
サザエさんの魅力というのは、雪室俊一先生の脚本に尽きると思います。
これは知り合いからの請け売りですが、「全てのアニオタはサザエさんに帰着する」のだそうです。
彼が言う雪室脚本の魅力は、「カツオ悪ガキ、波平ツンデレ、タラオ鬼畜」だそうです。
御年70歳を超える超々大ベテランですが、数年前に「全自動卵割り機」で一世を風靡しました。
サザエさんをご覧の際は、是非脚本家にも注目してみてください。
「なんか頭おかしいな」と感じたら、たぶん雪室先生の仕業です。
◆実際は
対象者:自分
自分と生計を一にする(※)親族
対象となる行為:治療のための医療行為や薬の購入 (健康増進目的のものは除く)
病院までの交通費 (自家用車はNGです。国税庁HP:https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/shotoku/05/50.htm)
※「生計を一にする」・・・原則同居だが、単身赴任や学校や治療の都合で別居している場合でも、生活費等の仕送りがあれば生計を一にしていると考えられる。
医療費控除からは少し外れますが、扶養控除も同居親族間で有利に使えます。
おそらく、フネ・サザエの扶養控除は波平でするのがよいでしょう。(カツオ・ワカメ・タラヲは16歳未満のため控除額0円)
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